

メタバースとは
メタバース(Metaverse)とは、インターネットを利用した3次元の仮想空間やサービスを表します。
英語の「超越(meta)」と「宇宙(universe)」をかけ合わせた造語です。
現実世界と同じような仮想空間の中で、自分自身を表すキャラクター「アバター」を使って、
自由に活動したり、他のユーザーと交流することができる仮想空間サービスです。
現在、ゲームやエンターテイメントだけでなく、オンラインでの学習やイベント、ビジネスミーティング、さらにはショッピングや医療分野など、様々な活用方法があります。
メタバースとVR(Virtual Reality)の違い
メタバースとVRは、似ているように感じますが、提供する体験に本質的な違いがあります。
VR(Virtual Reality)は、ユーザーに対して現実世界とはまったく異なる仮想的な体験を提供します。
ヘッドセットを装着することで、360度の立体映像と音で体験できる世界が広がります。
一方メタバースは、現実世界と仮想世界が混在し、連携する全く新しい概念です。
単なるVRのような体験以上に、人々が互いにコミュニケーションを取り、仮想的な商品やサービスを交換できる社会的な空間を指します。
したがって、VRが単独での体験を重視するのに対し、メタバースは人々が集まって交流する仮想社会とも言えます。

メタバースのメリット、デメリット
【メリット】
・物理的な場所や時間帯などの制限に左右されず、
個々のユーザーが自由に参加できる仮想的な空間を作り出す。
・現実ではあり得ないような体験や、自由度の高さから、
ユーザーの創造性を刺激する。
・多くのユーザーと深く交流できる環境が整っている。(ビジネス)
・NFT(Non-Fungible Token)を用いることで、メタバース内の仮想の
アイテムや土地なども個別に所有し、それを売買することが可能に
なる。
【デメリット】
・なりすましや乗っ取りの被害に遭う可能性がある。
・個人情報漏洩の恐れがある。
・利用者が過度に没入してしまい、
現実の生活をおろそかにしてしまう可能性がある。

メタバースの市場規模
世界のメタバース市場は2022年に約7兆円で、2030年には約76兆円近くまで拡大すると予測されています。
BtoC市場はゲームから店舗やイベントへ、順調に拡大。BtoBでの活用はまだこれから。基盤が整う今後に期待されています。

インダストリアルメタバースとデジタルツイン
「デジタルツイン」とは、その名の通り、現実世界の物理的な事物や環境データをリアルタイムで収集・モデル化し、デジタル上で双子のように忠実に再現する技術です。これによって、現実世界と同じ環境条件を整えつつ、
現実世界で実際に行うのは難しい多種多様な実験などをすることが可能になります。
「インダストリアルメタバース」は、このデジタルツインの技術を基盤としつつ、さらにメタバース技術を取り入れている点が違いです。
デジタルツインで現実世界を再現した仮想空間にユーザー自らも入り込めることに特徴があります。
インダストリアルメタバースを活用することで、物理的な距離や時間の制約を超え、多くのユーザーが同時に且つ自由に交流できることになり、デザイン設計、シミュレーション、AI機械学習など、効率的な開発業務が実現可能です。
